こんにちは、こんばんは、コケガエルです。
こちら北海道では紅葉も散り始め、先日冬タイヤに履き替えました。
そろそろ(とっくに?)夏タイヤのまま峠を越えるのはムリそうです。
~ 前回までのあらすじ ~

CZ611C様の元で、約15年間眠っていたSHARP X68030(以下030)。
前回は、ひやひやのメイン&制御基板の面実装電解コンデンサーを交換でしたが、とりあえず無事(?)クリアし、全体の95%のメンテナンスが済んだ感じです。
今回は『バックアップ電池』の到着を待ちながら、コネクタや外装のクリーニング等をしつつ、最後に電池を交換して終わりたいと思います。
電子工作初心者の僕が、030の完全メンテナンスを目指して頑張ります。
【 030は突然に 】第6回完了&まとめ、はっじまっるよー
電池到着前
さて、バックアップ電池が届くまでに、予め古い電池を取り外しておきましょうかねぇ。
ツインタワー両方のカバーを開けないと、電池の付いた制御基板は取り出せません。
耳かき一杯ほどの面倒臭さを感じつつも、
今回のメンテで最後のバラしになるのかと思うと、なんだか少し寂しいです。
半田ごてを右手、スッポン(HAKKO SPPON 18G)を左手に握り、いざ取り外し開始。
って、一瞬で外せるんですけどね。
………って、おりょりょ?
プラス側は一発ではんだを吸い込めたのに、マイナス側で思わぬ苦戦。
電池の底と基板が近いから、部品面のはんだの温度が上がらないのかしら??
ということで、ニッパーで電池の足をパチン。足だけなら簡単に外せるでしょう(確信)
………と思ったのに全然上手くいかないっっ!なんでー?
フラックス+追いはんだを繰り返しても、綺麗に吸えない時は何が原因なのかしら?
経年のせいだと諦めてはいますが、同じ基板で差があることが、微妙に納得できない‥
あー…こういう時に『自動ハンダ吸取器』があると便利なんでしょうね、きっと。
表から裏から何度も繰り返し、10分程の格闘の末にやっと取り外せました。
さてと、前回調子が不安定だったFDDですが、念のためにコネクタ内を洗浄します。
原因は恐らく、無水エタノールによるどぶ漬け洗浄が不完全で、盛大に白色残渣を残した事による接触不良だと思うのです。なにせ刺し直しで直りましたからねw
(※少し上の電池の付いた写真を参照。汚いです)
起動不能でテンパってる最中の初めてのどぶ漬けでしたから、そらぁ慌てますよ。ねぇ?
乾く程にコネクタやICの頭などが白く汚れていくのに気が付かなかった訳は無く、それを見過ごせるほど余裕が無かったのです(-_-;
そんな訳で、ついでに基板も丸ごとどぶ漬け洗浄し、
前回のリベンジを果たそうと思います。

どちらかというと、
コネクタの方が「ついで」っぽいが
今回は、エタノールより洗浄力の高いイソプロピルアルコール(以下:IPA)を用意しました。前回の経験により多少は慣れたので、今回はキッチリ落とし前を着けますゾ!
毛足長めのナイロンブラシがあればベストだったのですが、水彩用の筆(馬毛)しかありませんでした。無いよりマシかと使ったら、毛が抜けまくって基板が馬毛だらけに!わー!
ちょっと考えれば想像がつきそうなものなのにねぇ…
素人ならではの微笑ましい失敗です ///イヤーン

・・・・・・
まー慌てたところで仕方がないので、水彩筆でそのままコンデンサー等の背の高いパーツの間、ピンや足の隙間、コネクタの中を洗浄し、毛だらけになったIPAを別の容器に廃棄。
綺麗なIPA+歯ブラシで第2ラウンド開始です。
おおっと!? 基板についていた馬毛のせいで、
新しいIPAも一瞬にして毛だらけだー!!(昭和のプロレス中継風)
上手くいかないって楽しいですよね、「こうすりゃよかった!w」って失敗は好きです。
さて、毛のことはさて置き、洗浄がんばりました。キモいので画像は無しでw
エアダスターでIPAと馬毛を吹き飛ばし、
10月の風と太陽で乾燥。(※この時はまだ10月でした)
本当はドライヤーでさっさと乾かした方が良いらしいのですが、IPAって無水アルコールに比べて臭いがキツイです。
事務所内に持ち込んで異臭を漂わせるわけにもいかないし、揮発したものは有害らしいので、乾くまで外に放置しました。
正解ですよね?
うん。スッキリ♪
白色残渣・ベタつき・腐食の心配、基板の製造ナンバーも、綺麗さっぱり消えました。
電池が届くまで時間もあるので、メイン基板も一緒に洗浄しようかとも思ったのですが、制御基板ほど汚れが酷くなかったので、どぶ漬けまでは不要と判断しました。
と、一見冷静に判断した風ですが、正直言うと‥‥
『余計な事をして起動不能になったら泣いちゃう』というのが一番の理由です。
2カ所同時に手を入れて、もしトラブルが発生したらどうでしょう?
どちらでやらかしたか分からなくなり、泥沼化しそうな未来が見えませんか??
僕にはハッキリと見えますw なのでメイン基板はまた後日ということで(^^;

手に負えずプロに泣きつくにしても、トラブルの経緯とおおよその異常個所を判断できる状況は、最低限維持していたいのです。

プロ素人(?)の矜持!?よくわからんが、
己の力量以上に無理をするよりは良いと思う。
綿棒・ウェスに少量の接点復活剤を吹きかけ、コネクターの端子になじませて終了です。
(プラスチックへの攻撃性が高いので、プシューっとやってはいけないらしい)
あとは、筐体の掃除をして、電池を待つことにしましょうー。
左右のカバーだけ水洗い。他はこんな事しません。
上部と電源ファン部の溝は、綿棒やウエスではどうしてもホコリが残ってしまうのでー。
電池到着
さあ、一日千秋の思いで待ちに待ったバックアップ電池が到着しました!(11/7)
10/13にポチってから3週間以上ですよ、全くもう‥
って僕が待ちきれなかっただけで、AliEXPRESSなら普通の事なんですよね。
それでは、比較してみましょう。表と裏、それぞれ【古←→新】です。
基板に元々ついていたのは、Panasonic 『VL-1220/HFK』という二次電池ですが、今回購入したのは『VL-1220/1HFE』で、後ろの記号が少し違います。
記号は端子の有無や縦横・間隔などのバリエーションを表しているのですが、届いた物は全く同じ物でした。もしかすると、製造国の違いによるものかもしれませんね。
はい、取り付け完了です。
さーーーて、これで一通りのメンテナンスが終了しました。
って、無事に起動すればの話ですけどね(^^;
という事で、チャチャっと組み上げて起動テストと洒落込みましょう~。
(チャチャ)
はい、組みあがりました。
液晶モニタを繋いで、いざ起動テスト開始………と行きたいのですが、
いきなりファンが回りだしたらどうしよう…と、前回の恐怖がフラッシュバックします。
ビビリ散らかしながら、おそるおそる背面のメイン電源オン。カチリ
030:「・・・・」(シーン)
ふー…、健康診断の結果を開くのと同じくらいドキドキします。
続いてフロントスイッチをオン。
よーし、オッケーい! ま、当然ですけどねー♪(ドキドキ)
本当は直ぐにDMAとDMAコントローラのチェックをしてみたいんだけど、会社にキーボードを持ってくるのを忘れたので、家に持ち帰ったらやります。
今できるのは、メンテナンス中に何度も立ち上げた【悪魔城ドラキュラ】の起動でしょうか。
よしよし、FDDも大丈夫!
というワケで、
X68030の全電解コンデンサー交換、
及びメンテナンスは、これにて完全終了です!\(^o^)/
ひゃーー達成感がすごい…
そして祭りが終わった様な、ちょっぴり寂しい気持ちです…
手に負える程度の不具合起きないかしら…(違
メンテナンスを終えて
会社でのメンテナンス作業を終えて、030を久しぶりに自宅に持ち帰りました。
030の為に空けておいたスペースに、そっと納めます。
なんて素敵なのでしょうか。
元々X68000の為に手作りしたラックですが、まさか2台並ぶ日が来ようとは…
これって本当に現実なのかしら??(変なオレンジのラインはフラップ扉。閉まります。)
MIDI音源もある、FDX68もある、RaSCSIもある…
足りていないのは僕の知識だけです!
ぜんっぜん使いこなせていないのよ‥(ToT
環境に恥ずかしくないように、勉強しなきゃーー!
うおおおおお!
CZ611C様からご連絡をいただき、X68030が届いたのが2021/9/2。
第1回目の記事が9/25で、今回の第6回目が11/8。
実際のメンテナンスは、そう長い時間ではありませんが、調べる時間、パーツ等の到着を待つ時間、そして文章を書く時間など、それらが絡み合った長いようで短い、短いようで長い、濃密な約二か月間を過ごすことができました。

本当に特濃でした!
牛乳なら乳脂肪分40%オーバーです。

それは生クリームだね。
けど、濃さは伝わった。
先の読めないほぼリアルタイムでの連載、失敗したらCZ611C様に申し訳ない上に、プロに泣きついたのではメンテナンス日誌になりませんから、当然プレッシャーはありました。
しかし、そのプレッシャーも回が進むにつれ程よい緊張感に変わり、途中怪しい所もありましたが取りあえず完遂して、へなちょこなりに成長する事ができたように思います。
全てはCZ611C様のおかげ!
本当に感謝しかないし、感謝してもしきれません。
こんな僕に「記事を書く代わりに」という、あり得ない条件でX68030をご提供くださった訳ですが、果たして楽しんでいただけたのか不安で仕方がないです。
受けておいて今更ですが、僕が一方的に楽しくて得しただけで、全く釣り合ってないですよ。
今後も継続して記事を書いて、030の元気な姿をお見せしたら良いのかしら??

動物の里親みたいな感じで

相変わらずお前しか得してないのでは?
という事で、やはり頂戴することはできませんね。
好き放題使わせていただきながら、大切に預からせていただく形が良いように思います。
CZ611C様がどう思うかは分かりませんが、勝手にそうします(笑)
X68030の健康な状態を維持し、
いつでも返却できるように努めますので、
いつでもご連絡ください。
というわけで、シールをペタリ。
(※カッティングシートなので綺麗に剥がせます)
こんな僕の記事に期待して下さり、
こんなに素敵な機会を与えてくださった
CZ611C様への感謝を忘れないようにね。
本当にありがとうございました。
そして、こんな作文を最後まで読んでくださった方々にも、感謝申し上げます。
まぁ御覧の通り(?)の過疎ブログ、アドセンスやアフィリエイト収入など0みたいなもので、モチベーションはPV数とコメントだけです。読者様あっての当ブログで、飽きっぽい僕が4年間も続けていられるのは、読者様のおかげです。
是非是非、今後ともよろしくお願いいたします。 m(__)m
さて、6回に渡ってお送りした『030は突然に』
名残惜しいですが、これにて終幕にございます。
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
また遊びに来てくださると嬉しいです。