【思い出】ドルアーガの塔と割り箸

こんにちは、こんばんは、コケガエルです。

正月が過ぎ、仕事が始まり一週間が過ぎました。
そして今日は3連休の2日目、ベッドの中からキーを叩いております。

いやー先週は辛かった‥
正月休みが終わっても生活リズムが戻らず、
朝から晩までずっと眠かったもの。
暴飲暴食により破壊された胃も、やっと調子を取り戻した感じです。
昔から胃腸が弱くてねー‥。

 

さて、ダラダラと文字を垂れ流すのは、去年までの話!
今年からは「短く」「テンポよく」「しょうもなく」をモットーにサクサク行きます!
では、新年1発目【ドルアーガの塔】の思い出話を、語らせていただきましょう。

時間を無駄にしたい方のみ、お付き合いくださいましね。

 

ドルアーガの塔??

最初にドルアーガの塔(以下ドルアーガ)を知った媒体はなんだったろう?
雑誌だったろうか、はたまたラジアメのCMだったろうか。

そう長い期間ではないが、しばらくゲーセンから離れていた時期があった。
ドルアーガの存在は、そんな時に知った。


「やりてぇ~~」

思春期の中学生のような剥き出しの声だが、実際その時13歳の中学1年生。
欲望の矛先は〇〇〇ではなくドルアーガ。

生物としては歪だが、ゲーム大好き少年としては正しい。
僕は久々のゲーセン訪問を決意した僕は、ドルアーガを目指しN協デパート5階へ向かった。

 

N協デパート(仮)

N協デパートでは、当時4階と5階にゲーム機が設置されていた。
親が食料品・衣料品を物色する際、ここに子供を解き放ちます。古式ゆかしい日本の伝統也。

4階は銀行や催事スペースが併設されており、外周は足元から天井近くまでの大きな硝子窓。
明るく開放感溢れるフロア、カップ式自販機による底に砂糖の溜まったココア(60円)で喉と心を潤しつつゲームを楽しめる。 超最高。

一方5階は、窓は小さめで非常に狭く、ゲーム機の他には何も無い。大人の目の届かいないフロアであり、ヤンキーによるカツアゲ行為は大抵5階で行われていた。 最低。

5階にはゲームはテーブル筐体が7~8台、オレンジ(駄菓子屋)筐体が4台ほど、
あとは『ニューヨーク・ニューヨーク』等の大型アップライトと、『チューハンター』などのエレメカが数台あった。


「ドルアーガがN協5階に入荷した」

と教えてくれたのは、普段ゲーセンになんぞ出向くことのない同級生のJ保君。
5階に向かうエレベータの中で「もしガセだったら、明日どうしてくれようか‥」などと考えていたが、エレベータの扉が開くとアッサリあった。すぐにあった♪

平日の夕方だったせいか、狭いフロアには誰もいない‥
シンと静まり返った中、僕はテーブル筐体の前に座った。
今、世界には僕とドルアーガが在るのみ。遮るものは何もない最高のシチュエーション。

‥しかし、あまりの静寂にコイン投入を躊躇した。
「ゲームの音が響き渡り、人が来たらどうしようー?」。なにせ注目の新台です。4階から人が押し寄せ、初プレイを見られたら恥ずかちぃーという思ったからだ。(気弱すぎる)

初めての風俗に恐れをなした大学生(童貞)ヨロシク、ここまで来ておいてのUターンです。
情けない‥夢見た筈の初プレイを目前に、臆病風に吹かれるとはーー

 

だって、このドルアーガの塔‥

ボタンを押したらジャンプやミサイルといった
これまでのゲームとは異質なものだったから‥

いっそ知識ゼロならまだ気が楽なのだが、『各階で謎の手順で宝箱を出現させる』というドルアーガの基本を分かっているだけで、途端に敷居が高くなる。
しかも、基本が分かっていて、宝箱の出現方法が分からないのなら尚更手が出しづらい!

しょうがありません。
この時の僕には『知識』『心の準備』『度胸』が足りていなかった。
僕は、近日中のリベンジを胸に誓いながら、しょんぼりと家に帰りましたとさ。

 

リベンジ

確か登場してすぐに、FLOOR5くらいまでは出現方法が公開されていました。(記憶では)
けどそれ以降は、自分でなんとかするしかありません。

この頃はネットなんてありませんから、己が力で攻略するか、コミュニケーション能力を駆使して情報を集めるか、はたまた雑誌や同人誌に攻略記事が載るのを待つしかないのです。

僕は年上のお兄さん達がノートを埋めていくのを、遠巻きに羨ましく見ておりました。
自分にはやり込む財力も腕も、情報を交換できる仲間もいませんでしたからね(泣)

ん?ゲーム仲間はいましたよ。失敬な!
ドルアーガについて語り合える仲間がいなかっただけです。いやホントに。

なので僕がドルアーガを楽しめるようになったのは、導入日からやや暫く経ってからでした。
雑誌に60階全ての解法が掲載された頃には、市内のほとんどのゲーセンに設置されており、いつでもプレイする事が出来るようになっていました。

 

僕は街の文房具店で、生まれて初めて『単語帳』を購入。
英単語を覚える為では無く宝箱の出現方法を覚えるために!!(笑)
まぁ覚えられずに、それを見ながらプレイしたんですけどね。

よし!ドルアーガを楽しむ環境は整った!
しかし、自分のフトコロは整ってはいなかったー!!

そして、ゲームを愛する人には外法ともいうべき行動に手を染めてしまう‥
(※カチンコじゃないよ)

 

ラバタイプ筐体

場所は変わって『フレンドデパート(仮)』
ここは、N協デパートより大きく新しい素敵な5階建てのデパートです。
ゲームコーナーがある5階には、アイスクリームショップ・美容院・レストランなどが入った都会的(笑)なデパートでした。

都会的(笑)なので、テーブル筐体などという煙草臭いがしそうなモノはありません。
ビデオゲームは全て大型のアップライトか、ラバタイプ筐体です。

㈱テーカンのラバタイプ筐体(画像はヤフオクより引用)

ラバ筐体は構造的にセキュリティが甘いところがありまして、条件が揃えば【タダゲー】をすることが可能!?
まぁ、それが可能なケースはほとんど無かったのか、現在インターネットで検索しても、自分たちがやっていたような事は見つけることは出来ませんでした。レアケースだったのかな?

ゲームを愛する者として、こんな情報を書くこと自体に疑問を抱きますが、現状業務用としてラバ筐体が稼動しているゲーセンがほぼ無いようなので書かせていただきます。
今から35年前、中1年の子供がした事と笑って読んでいただけると幸いですm(__)m

ラバ筐体は、コイン投入口の左隣にサービススイッチにアクセスする扉があります。
(※サービススイッチは1クレジット入るボタン)
そう。筐体の中心にそそり立つレバーの下あたりに、サービススイッチがあるのです。

レバー横のショットボタンをこじ開け、長い棒があれば容易にサービススイッチを押すことができました。(悪い事を考えるヤツがいるものである)

通常は無理です。何故なら外側からコジったくらいでは、ボタンは外れないから。
ラバ筐体の純正ボタンは、簡単には外されないように裏に金属製のストッパーが付いており、内側からそのストッパーを押し込まないと外れないのです。

しかしこの純正ボタン、カチカチ音のする固いボタンで、シューティングには向きますが、アクションゲームには向かないボタンでした。
そのせいなのかは分かりませんが、ドルアーガの遊べるラバ筐体のボタンは、柔らかいものに交換されていたのです。そしてそのボタンはストッパーがプラ製で小さく、外からコジる程度で外れるものだったのですー。

 

さあ、条件は整いました。
後は実行あるのみですが、わざわざマイナスドライバーや長い棒などの道具を用意すると、見つかった時に言い訳がききません。証拠になってしまいます。
しかし、手持ちの物や現場にあるもので不自然なく事に及ぶことができました。
コジるの道具は『自転車の鍵』、長い棒は同フロアにある『綿あめ製造機』の割り箸です。

‥計画的で悪質ですね。
なんだか書いていて悲しくなってきました‥。

 

ゲーム上手すぎ

ドルアーガは面白い。ドルアーガは最高♪
僕と友人S井が、割り箸を使って延々半日ほど遊んでいた時です。ゲームコーナーを管理しているオバちゃんがコインボックスの100円玉を回収し始めました。

(やばい!?)

プレイ途中で逃げ出したら流石に不自然であり、それこそ犯罪の自白と同意です。
(どうするー?)僕らに緊張が走る中、オバちゃんが1台‥また1台と近づいてきます‥

『プレイ中なら飛ばして次の台に行ってくれるかも?』と期待したが、顔見知りの子汚いガキに気を使うオバちゃんではありません。
「ちょっと足どけてー」(あわわわわ) ーガチャリ‥‥

(頼むー!自分たちの前のプレイで金が入っていてくれ!!)

という願いも虚しく、開けたコインボックスは一瞬で把握できる金額の200円!
サー‥と血の気の引く音が聴こえた気がしました。ダダで遊ぶとはいえ、いくらかは入れなきゃマズいと思い、自分たちが最初に入れた200円のみです^^;

 

「わぁ!昼前から夕方まで遊んで
なんで200円しか入ってないの!?」
とオバちゃん。

そらそーだ。そして咄嗟に出た言い訳が

「上手すぎて終わらないんだからしょうがない!」でした。

 

うーむ、上手いにもほどがある(笑)
(※上手かろうがゲームクリアで強制終了。半日200円はありえません)
少々苦しい言い訳でしたが、「ほんとに~?」と言われたくらいで収まりました。
逃げ出さなくて本当に良かった。逃走していたら出禁じゃ済まなかったかもしれません。

ーけどね。たぶん悪い事をしていたってのは感づいていたと思います。
顔見知りだったし、問題を大きくしても自分も面倒くさいし。
それで見逃してくれたのだと思います。

このオバちゃん、お金もないのにブラブラしていた僕に、閉店間際によくタダゲーさせてくれました。みすぼらしく見ていたのか、自分の息子の小さい頃を重ねていたのかー‥。
いや、知らんけどね。優しいオバちゃんでした。

割り箸を使ったのはこれが最後でした(本当)
コインボックスを開けられるまでの緊張はヤバかったし、出禁になったら悲しいですしね。
なにより見逃してくれたオバちゃんに申し訳ないですから。

 

傑作であり名作である

割り箸を使い、友人と半日かけてもクリアできなかった僕も、その後は数回(?)のコンティニューでクリアできるようになりました。えっへん。
ノーコンティニュークリアを目指したくはありましたが、それが険しい道のりであることは火を見るより明らかであり、楽しいゲームは他にもたくさんあったので簡単に諦めました。

1984年は、ギャプラス、スターフォース、新入社員とおるくん、スパルタンX、ソンソン、パックランド、B-WINGS、フリッキー、ロードファイター等などの楽しいゲーム達が登場した年ですからね。少数のタイトルに固執するのは勿体ないです^^

 

ーしかし、当時のアーケードでドルアーガのゲームデザインって、今更ながら驚きません?
シンプルで分かりやすいのが大前提のアーケードゲームに、RPG要素を持ち込むなんて、かなりの冒険だったと思います。もちろん前例はありません。

そして、当時のハード(マッピー基板)で表現できる事なんて限られています。
ナムコは基板の在庫を償却するために、ロム交換で済むゲームを作らなければならなかった事情があったそうで、もともと大ヒットを狙った企画ではなかったそう(wiki調べ)
しかし、皮肉にもそれが大ヒット!無くしたかった基盤を増産する羽目になったんですって。
オモロー^^

けどこのドルアーガの塔、作ってるときに「あれ?これって面白いのかな‥?」と疑心暗鬼にならなかったのかと勝手に想像しちゃいますが、どうだったんでしょうね?‥なんせ他の何にも似ていませんでしたから‥受け入れられる自信はあったのかなぁー?

変化に乏しい迷路のようなステージのみで、ドラマチックなストーリーを感じさせてくれたり、ゲットした装備がちゃんと反映されるキャラクター、重厚な音楽と世界観。
素晴らしいですよね~
けど、ちょっとでも間違えたら『愚作』になっていたと思うのは僕だけでしょうか?^^;

ま、それも余計な心配ですね。
ゲームデザインは「ゲームの神様」遠藤雅伸その人ですからね。
間違えません。

画像は『NGエヌジー 第6号』より

 

間違いないのは『傑作』であり『名作』だったという事。

 

 

そして今

昨年からツイッター始めましたが、ちょくちょく「ノーミスALL」「〇〇分台」「14△万点」なんて、プレイ画像のツイートを目にします。

かつてのピコピコ少年に、今だに愛され、プレイされている。素敵だなぁー。

クリアしても終わりじゃないんですよね。そこからタイムアタックやスコアアタックなどの『やり込む』楽しさがドルアーガにはあるんですね。

僕にはまだ分からない楽しさですが^^;
嗚呼、分かりたかったナー‥

しかし、諦めるのはまだ早い!

これからでも極める気になれば、Nintendo SWITCHでも遊ぶことは可能なのだから!

けどね、我が家に2台あるSWITCHは子供の物だから、僕がゆっくり楽しめないのよ。

ま、楽しめなくても買ってみようかな?
もしかしたら、息子が喜んで遊ぶかもしれません。

そんな事になったら、ちょっと嬉しいと思うので^^

 

・・・あれれ?結局もう5000文字だぞ?コンパクトはどこへ?
次こそは短く纏めたいものですが、さて‥

ここまで読んでいただき、ありがとうごめんなさいm(__)m