こんにちは、こんばんは、コケガエルです。
えへへ、前回の更新から半年以上経っちゃいましたね。
前回は初夏くらいでしたが、今はもう冬真っ盛り(笑)
で、なぜ更新が滞ったかといえば、
「記事にできるような出来事が何も無かったのサ☆」
これに尽きます。
6月以降、前回記事でご紹介した『mt32-pi CS用 縦型ケース』の量産準備を開始するも、じぇんじぇん思うように進まず膠着状態が続き、他の事に手を出す余裕も無くウダウダ。
兎にも角にもプリントが上手くいかず、スライサー(3Dデータを3Dプリンター用のデータに変換するソフトウェア)を何度も変更し、格闘しておりました。

wall(垂直面)がガッタガタだったんよなぁ~…
時間とフィラメントを延々と溶かしてた。
と同時に、認知症の父や3年前に他界した母に関する手続きとか、妻が肘のプレート除去&可動域を広げる手術で入院したとか、色々と重なって忙しいというか目まぐるしいというか…
で、我知らず疲労をため込んでしまったようで、突然の「耳鳴り」と「吐き気」に襲われてびっくりしたのが11月の頭だったかな?念のため耳鼻科で検査してもらいに行ってきました。

聴力と神経に問題は無く、耳鳴りを抑える薬をもらって様子見してます。
吐き気は最初の二日間だけでしたが、耳鳴りは悪化する一方です~
これを読んでいる貴方も僕と似たような年齢でしょうから、お互い健康には留意しましょう。
絶対にムリはせずに『明日できる事は今日やらない』の精神が肝要です♪
まあ、そんなこんなで気が付けばもう師走も最終局面。
とっくに忘れ去られて当然のうんちブログにもかかわらず、未だに半年前の記事に毎日アクセスがあるので、干支が変わる前にせめて進捗状況をお知らせしようと思った次第です。
そもそも、元々が恰好良いmt32-pi CSに、着せ替えケースなんて大きなお世話としか思えませんが、せっかく作ったので見て行ってください。
それでは、出発進行~
外観と対応ラズパイ
先ずは正面。
←旧作(一年前) 新作(今回)→
どうかしら?新作のグレーバージョンは、今回初めてのご紹介ですね。
まだ『MIDI』『UART』の表示がまだなのと、上部のチリが合ってないのはご愛敬。

以前のプリンタ(MEGA-S)用の調整のままだった事に最近気付きました。
ズレて当然で、最終版は直ります。
そして背面。
← 新作 旧作 →
旧作と比べて、新作は背面がきちっとしましたよね? ね?
旧作は対応するラズパイを『ZERO2』『3A+』『3B』『4B』と幅を持たせていたのですが、新作は『3A+』専用としたことで、ポート周りを作り込む事ができました。

旧作は、ラズパイによって各種ポートやSDカードスロットの位置がバラバラなので、不本意ながら豪快に穴を開けるしかなかったンよね~
専用にした理由は他にもあって、3B・4Bは3A+よりも1,000円以上高額なので、mt32-piで使うにはちょっと勿体ない。演算能力的にはZERO2で十分足りているし、今回に限ってはUSB・有線LANポートには出番がありませんので。
では何故、最安のZERO2用で作らなかったかといえば、基板サイズが小さすぎて今回のケース作りには完全に不向きだったから。その点3A+は、基板サイズがmt32-pi CSとぴったり同じなので、すこぶる都合が良かったのです。
↓ 3B ・4B ↓ 3A+ ↓ ZERO2
そして3A+専用ならば、3B・4B対応だった旧作よりもケースの背を低くする事ができ、フィラメントの量・プリント時間の節約になって、価格ダウンで皆ハッピーというワケです。

あ!3B・4Bを除外した弊害が1コあります。
メモリの関係で250MBを超えるサウンドフォントが使えないので要注意。

皆ハッピーじゃないじゃん
そして、前置きでも触れましたが一番の問題はグレーver.。
フィラメントが本当に気難しくて、ブラックver.と同じモデル、同じスライサでも結果が全然違ってしまって、気持ちが萎え萎えでした…
打開策が全く見えず、グレーver.は完全に諦めておりましたが、今は新しいスライサとプリントのコツも何となく掴めて、ギリ許されるくらいの品質には届いたように思っています。
そして、これ以上を追求する事は諦めました。
フィラメントのロットや室温など、プリントに影響する要因が沢山ありすぎて、質を求めてもキリがないことを悟りました。
これ以上は精神が病みそうだし、時間も勿体ない。
所詮はFDM方式と割り切ります。
新ボタンと透過パーツ
こちら、旧作には無かった『MUTE ボタン』と『MSG ランプ』とです。
mt32-pi CSユーザーさんには説明不要かとは思いますが、念のため。
MSGランプはデータの受信と同期してチカり、MUTEボタンは文字通りミュート(消音)する為のボタンで、背面の『THRU』端子に接続した外部音源を鳴らす時に使用します。

mt32-pi CSは、入力されたUARTをMIDIに変換してくれるので、コンバータにもなります。MIDI実機を所有しているZユーザーには嬉しい機能♪
透過パーツはPLAフィラメントでプリントしているのですが、最初はUVレジンで作ろうとしたり、かなり試行錯誤しました。内部では、他のボタンの隙間から光が漏れないように遮光したりと、結構気を使っているんですよン。
結果は想定通りとはいきませんでしたが、まあまあ及第点だと思います。
どんな感じかは、issaUtさんのポストを参考にしていただけると助かります↓

すみません!急いでいたので動画を撮る時間がありませんでした。
1月中に自分で撮影したものと差し替えますm(__)m
構造の見直し
外見上はボタンが増えただけで基本何も変わっていませんが、中身は完全に作り直しです。
旧作の面影はありません。
旧作は、まっさらから完成まで100回程度の更新で完成したのに対し、新作はベースが存在するにもかかわらず、130回以上かかりました。

そんなにかかるものかしら??

慣れてる人なら当然そんなにかからんでしょ。僕ァ素人だから。
仕事じゃないから時間制限も無いし、納得のいくまでプリント・修正を繰り返していたよね。お気楽ごくらく♪
旧作は、自分だけが組み立てられれば問題なしの精神で、すこぶる不親切な構造でしたが、頒布に向けて作り直した甲斐もあって、すごく素直な造りになりました。
フィラメントの使用量・プリント時間・インサートナットの数はかなり増えましたが、これならば誰にでも迷わず分解・組み立てができる様になったと思っています。
今更ですが、旧作は旧作で割と良くできていたな~…って思うんですよ。

お!自画自賛か?

構造の話ね。
自分的にね。
最初から新作の方が完成していたとして、その後に『低コスト版』として削りまくったら、旧作が出来上がる気がするんですよ。それくらい徹底して簡素化されていました。

このネジ1つで、旧作の外装を構成する3つのパーツ同士をバッチリ固定できていました。ちなみに新作は5つ。
しかし、クセが強すぎるので頒布には向いていませんでしたね~
けど、自分用なら全然アリかなって。
……おっとっと!今更どうでもいい余計な話をしてしまいました。すみません。
新作はクセが無く単純ですよ~って事を強調したかったのです^^;
全パーツ
これが、縦型ケースのパーツ一式です。(ヒートインサートナット除く)
- 足やボタンなど共通の物もありますが、プリントパーツは19点
- 操作基板と実装部品、そしてマイコン(ATtiny)で12点
- 既製品の画面(OLED)、SDカードエクステンション、ケーブルで3点
- インサートナットやネジが14×2で28個
……1~3は良いとしても、4のネジ数に関してはケースのサイズ感からすると、明らかに多過ぎだよなぁ~…もはや恥ずかしい。
issaUtさんのmt32-piCS純正ケースのスマートさが際立ちますね。
これは僕の持論なのですが、
『低コストでサラっとカッコイイものを生み出せるのがセンス』
無駄に時間と手間がかかった挙句、ゴテゴテしているものはカッコ悪いです。

手間でゴテゴテって自己紹介かしら?w

いや、ほんとソレなんよ
仕事では早くシンプルに!をモットーにしているのですが、今回は完全に遊びなので、拘りが爆発してしまったというか何というか…
センスの無い僕が、自己満足と手垢を混ぜて固めて完成したのがコレなんだから仕方がないw

操作基板とマイコンのプログラムはissaUtさんからの供給なので安心!
半田付けは僕だけどね。

最後で急に不安に…
印刷で悩む…
ロゴやボタン名称などの印刷ですが、当初はシルクスクリーン印刷をしていました。
が、これがどうにも難しい…
FDM方式の宿命ですが、どれだけ積層ピッチを狭めても積層痕は消せません。
その積層痕とシルクスクリーンの相性が最悪なんですよ。
刷るのも結構な割合でミスるし、調色したインクは分離したり固まるしで、期間が開くと再度調色し直しになります。製版やインクで初期費用も掛かったんですけど、心が折れました。
で、次に試したのがデカール。
トライアルコースで発注してみたのですが、これがどうにもイマイチなんですよね~
あ、デカールに問題があるわけでは無く、シルクスクリーンと同じ理由で、やはり積層痕との相性がよろしくありません。それと、トップコートを施さなければならないのが凄く手間だし、余計なコストもかかるのです。
デカール自体にも保護層が無いタイプなので、トップコートは必須なんですよ。
ボタンを押しているうちに自然と触れてしまいますからね。
けど、こういう手作業の工程が加わると、どうしても仕上がりにムラが出てしまうのを避けられないし、「汚い!」とかクレームの原因になり得るんですよねー…ああ気が重い。
かと言ってシルクスクリーンに戻るのはヤダ。ムリ。
そこで見つけたのが『タンポ印刷』(別名パッド印刷)
これ良くない??
フィギュアの目の表現や、ゴルフボールやボールペン等のノベルティで大活躍!
凸凹や局面にも印刷出来て、トップコートも不要!!なんて素敵♡
但し、たった数個の為に外注(版代+印刷代で軽く数万円)はできません。
とくりゃ、印刷機も自作するしかないのですが、それも初期投資と時間が必要です。
にもかかわらず、成功するかはやってみないと分からないという圧倒的ギャンブル。
ドツボにハマるのは見えてるのに、面白そう♪ってワクワクしちゃうのは、僕がギャンブラーだからなのか、はたまた只のドMだからなのか。
こういうの…めっちゃ燃えます!
けどな~~
いくら頑張ったところで所詮はFDM方式なので、クオリティに関して高望みしすぎるのは愚かな選択であり、それは自分でもよく分かっています。
余計な失敗をしても、いや、成功したとてケースの価格には上乗せできませんからね…
タンポ印刷は個人的興味なので、そんな気はサラサラないのですが……
あ~~ん、悩むぅ///

悩むな止まれ!デカールでいいだろ
タンポ印刷は誰も幸せにならない

変に拘らずにゴムハンコでもいっかって気持ちになりつつある。
潰れカスレも手作業の趣としてアリな気がしています。
こうやって、色々と調べるのも楽しいし勉強になるんですよね。
もうしばらく考えます。
値付けが難しい…
価格をどうしようか、正直決めあぐねております。
数少ない幸運なmt32-pi CSユーザーさん、その1割の方が手に取ってくれたらイイナ♡って思っています。ユーザーさんが100人になった時に10台が目標。
なので、変に色気を出して多少金額を乗せたところで、トータルの収益が大きく変わるわけでははないので、ケチ臭いことは言わずにお安く頒布したいとこなのですが…
これ、完成度に見合わず、製造に時間がかかるのです。

こんなモノでも、1台完成させるのに4~5日かかります

いくら何でも、そんなにはかからないでしょ?
3Dプリント時間ですが、フロントパネルが5.5時間、後ろのガワが7時間、底面部が3時間、他にもパーツが沢山あるので、プリントだけでも3日跨ぎます。
自宅で昼夜問わずにプリントし続ければ短縮は可能ですが、気持ちが休まらないし睡眠にも悪影響なので、会社で仕事中にだけプリントしています。

なぜクビにならんのか……
割と速いプリンタなんですが、こういう小さいものはスピードを落とさないと雑な仕上がりになるので、時間が掛かるのは仕方がないんですよね~。
加えて、操作基板の半田付け・ヒートインサートナットの埋め込み・ケースの組み立て&調整・トップコート等の仕上げ作業に数時間、ざっくりトータルで4~5日って感覚です。

モチロンかかりっきりってワケではないけどね。
サポートの除去やヤスリ掛け、細部の調整等、地味に手作業の塊です。
趣味で作ったこんなモンで儲けようとは思っておりませんが、変に安くして、もし万が一想定以上に作ることになったら地獄を見ます。耳鳴りでは済まなくなりそうで怖い。
それと、他者の3Dプリント作品の相場とバランスを取らないと、そちらが高額な印象なってしまい、無自覚に迷惑をバラまいてしまいかねません。

お前ごとき素人の制作物を
クリエーターさんと同列に扱うのも失礼な話では?

もちろん僕のが商品として価値が劣るのは自覚してます。
ただ、価値とは別に労力とコストを無視することはできないのよ。
それを踏まえて……8,900円で考えております。

え!?高っっ!! 要らねぇ!

そう思われて全然いいです。
中老のオッサンが、手間代を考慮せず無理するのは健全ではないでしょう?
実際は8,900円でもちょっと無理してるけど、送料込みで1万円超えちゃったら、さすがに図々しいかなって。

8,900円でも十分に図々しいと思うが?
ざっくりの内訳ですが…
- プリント一式+組み立て 6,000円
- 操作基板+マイコン他部品代 1,500円
- 既製品のOLED・SDカードエクステンション・ケーブル 800円
- デカール&トップコート 600円
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
計 8,900円
どうでしょう?高いっスかね??

自分が買うとしたら?のギリギリのライン。
そして、たぶん買わない(笑)
絶対に必要な物なら「足元を見やがって」など批判を浴びそうですが、所詮は気分の着せ替えアイテムでありmt32-piがパワーアップする類の物ではありません。
買うも買わぬも個人の価値観であり、誰かに強制されるものでもありません。
自分で作ってみるというのもアリだし、おススメしたいです。
それなりに時間とお金はかかりますが、物凄く楽しいですよ~

こんなモノですが、僕は足掛け約1年半と5万円以上かかりました
(プリンタ本体除く)
必要でも何でもない着せ替えケースに出せる金額ではないと思いますが、蓼食う虫も好き好きと申します。正直金額に見合った物ではありませんが、購入すると仰ってくださるなら心を込めてプリント・組み立てさせていただきます。
って、どう頒布するかはまだ完全に未定なんですけどねっっ!

上の写真は、オマケで付属予定の『デカつまみ』を装着した状態です。
存在感と操作性UP(笑)
今は量産体制を整える事に集中しております。
次回の更新で、具体的なご案内ができるよう頑張ります!3月くらい??(未定)
何か反応コメントをもらえるとモチベUPで、スピードが上がるやもしれません(笑)
ではでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。
またぜひ遊びにきてください。
来年もよろしくお願いします。